
芽吹きの春、御所湖より望む
はじめまして。写真家の奥山淳志と申します。
ウエブ版「いわてやま」とマガジン版「いわてやま」の写真撮影および取材を担当しています。出身は大阪ですが、雫石の風土にひかれ、11年前に雫石に移住しました。以来、雫石を拠点に東北の風土にかかわる撮影を続けています。
この「いわてやま」ブログは、「いわてやま」スタッフと、このサイトを応援したいという人たちで日替わりで投稿していくということになりましたが、僕は、写真を撮る立場として、雫石の魅力をお伝えしたいと思います。
題して「雫石のトポス」です。「トポス」とはご存じの方も多いと思いますが。ギリシャ語で「場所」を意味します。ただ、日本語でいう「場所」よりも、もう少し深い意味を持ち、「空間」や「思想」を含めた言葉です。わかりやすく言えば、「特別な場所」という意味にもなると思います。そんなわけで、雫石らしい特別な土地をご紹介したいと思います。
その第一回目は、サイトのタイトルにもなっている「岩手山」です。
標高約2000mの岩手山は、岩手県の最高峰で、県民の心のよりどころといっても過言でもありません。啄木、賢治をはじめ、岩手にゆかりの人物は皆、岩手山についての記述を残しています。
雫石は、そんな岩手山の南山麓に広がっている土地です。稲田と畑と森が調和しながら、どこまでも広い空の下に伸びていく様子は、雫石ならではの風景でしょう。
この雫石に暮らして感じることは、こうした雫石らしい風景になくてはならないもの、それが「岩手山」だということです。岩手山は、町内のほとんどの場所からみることができます。晴れの日はもちろん、曇りや雨で、隠れているときであっても、なんとなく視線の向こうには岩手山を見ているという感じがします。心で見えるという感覚でしょうか。
「ふるさとの山」というと、使い古された言葉になるのでしょうが、「岩手山」は、それ以外に言い表すことができないほど、この町に暮らす人にとって、遥かなほどに大きな存在感となっています。
