

こんにちは、写真家の奥山淳志です。
昨年、一年かけて雫石の米作りを撮影しました。雫石に暮らして11年になりますが、田植えから稲刈りまで、米作りの流れを見つめたのは意外にも初めてのことでした。この撮影にあたり、僕は雫石の風土と人の営みの美しさを物語のように写真で捉えていきたいと考えました。
雫石は「雨の下」というその名の通り、水に恵まれた土地です。水の流れは、奥羽山脈の森から始まり、沢をくだり、僕たちが暮らす里を潤していきます。水田を使った米作りは、まさに旅をする水の大切さを教えてくれるものでした。
今年も春なれば田に水がはられます。苗の植えられていない田は空を映す鏡のようですが、苗が植えられたとたん、一面が草原のように変わります。そういう光景を目にするたび、この雫石には人の営みがつくりだす美しさに満ちていると実感します。

